多様な働き方が増えてきたことや小泉政権時の規制緩和に伴う派遣労働者増加によって、近年、有期契約労働者やパートタイム労働者、派遣労働者などの非正規雇用労働者が増加しつつあり、2014年には約1,962万人と、労働者全体の約3分の1を占める状況となっています。そもそも流動性ある働き方を望む人や短い時間で働きたいという人もいて、非正規雇用の全てが問題というわけではありませんが、正規雇用を希望しながらそれがかなわず、非正規雇用で働く人も18.1%(2014年)存在し、特に25~34歳の若年層で28.4%(2014年)と高くなっています。当然ながら、非正規雇用の労働者は、雇用が不安定、賃金が低い、能力開発機会が乏しいなどの課題があり、結果として、未婚、晩婚による出生率低下の原因となってしまいます。このため、国は、最重要課題を解決する手段として、正規雇用を希望する非正規雇用労働者の正規雇用化を進めるとともに、雇用の安定や処遇の改善に取り組んでいます。(平成27年厚生労働白書から抜粋)

具体的施策は、正規雇用転換や人材育成、賃金改善などですが、一番大きいのが、キャリアアップ助成金です。これは、この2月10日から増額され、有期契約から正規雇用にした場合、中小企業なら60万円というものです。ちなみに東京都の会社の場合、これとは別に50万円が支給されることとなります。

当然ながら、正社員にするということは、雇用の保証についてもしっかり考えないといけませんので、安易な正規登用はすべきではないと思いますが、それを考えるきっかけにはなると思います。人事雇用制度見直しを考えていらっしゃる企業様は検討されてもよいのではと思います。当然ながら、税金からいただくわけですので、申請資料はそれなりに難しいのは否めませんが・・・。

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